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早いもので今回が最後の北京日記になりました。
思い起こせば怪我から始まった北京生活で一時はどうなる事かと思いましたが、今こうして1年間を振り返ってみると、いろんな経験をする事が出来ました。この1年辛い事などもありましたが、一度もホームシックにかかることもなく無事に研修を終えようとしています。今回得たものは数え切れないほど沢山あります。本場中国で武術の練習、指導法、大会などを長期に渡って自分の目で見ることができた事は本当に貴重な体験でした。
日本と中国では武術をする環境が全く違うので、恵まれた環境の中で練習をしている中国人選手にどうしたら近づけるのかが、私にとって今回の研修の中での最大の課題でした。中国のスポーツにおける力の入れ方は日本とは全く違うのである意味うまくなって当たり前のところがあります。日本では趣味から選手に移行し、学生なら学業と並行し、一般人なら、仕事と並行して選手を続けていくので、中国と日本の選手にかかる負担の違いは相当のものです。中国では武術にもプロがあり、また大学には武術学部もあります。私のいる大学で武術を学んでいる生徒達は、午前中に体育理論などを学び、午後は武術の練習というスケジュールになっておりプロの学校とはまた違ったスケジュールですが、毎日勉強をしながら武術の練習が出来る環境は羨ましい限りです。日本ではこのような環境がないので、その中で武術をやっていくしか方法はありません。しかしながら、このような違いの中で中国選手のレベルに近づける事は決して0ではありません。今回練習や指導を見ていて感じた事は、年々指導方法や、練習内容が変わっている事です。私が選手時代では、やっていなかった新しい練習法なども沢山あり驚かされました。これらの中国での練習方法をどんどん取り入れて、練習内容の密度を上げていけば日本人選手の中からもレベルの高い選手を育成する事は可能です。今後も出来る限り中国の練習を視察し、日本での練習に取り入れていきたいと思います。
今回の研修では、指導の研修以外に練習のない午前中の毎日は中国語の中級クラスに入って徹底して語学を学びました。もともとある程度の中国語は出来ましたが、練習中にコーチが生徒に対して話している内容などは、最初の頃は大まかな事は分かっても細かい事は全然聞き取る事が出来ませんでした。今回勉強していて切実に思ったのは、やはり語学ができるのと出来ないのとでは、得る量も違ってくるということです。まだまだ勉強不足ではありますが、帰国後も中国語の勉強は続けていきたいと思っています。
それから日本では全くと言っていいほど競技武術に関しての資料(本)などはありませんが、中国では様々な武術関係の書籍が販売されているのでそれらを入手し日本語に訳して自分なりにまとめて研究しました。
最後になりましたが、北京に来てから沢山の励ましのお手紙やメールをいただき、本当にありがとうございました。今後は武術の普及、そして選手育成のために、今回学んできた経験を生かして頑張っていきたいと思います。
今回このような機会を与えてくださった日本オリンピック委員会、日本武術太極拳連盟の皆様に心から感謝しております。また東京太極拳協会の皆様、それから私の不在中に長拳班をたった2人で支えて頑張ってくれたコーチ2人に心からお礼申し上げます。
本当に1年間ありがとうございました。
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