海外便り 2004年4月 メニューへ |
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| 「バイキング商法」 北欧貿易事情 | |
日本でいうバイキング料理の事を、スカンジナビアの言葉では「スモーガスボー」という。英語では「ブッフェスタイル」というまともな言葉がある。なぜ日本では「バイキング料理」になったのだろうか?マスコミが間違って伝えた言葉が、独り歩きする。外国文化に敬意を表さない日本人の悪いところだ。レストランのチラシに良くあるような「中華バイキング」等は、北欧諸国では絶対に通じない。「ジンギスカンはノルマン人とは何の関係もない」と怒られてしまうだろう。 さて、ノルマン人の侵略は、ヨーロッパの歴史上、ゲルマン民族の大移動に次ぐ脅威であった。やっと民族国家としてまとまりかけた中世西欧国家。異民族によって掻き回される事は、その時代を生きた人々にとっては不幸だった。しかし、その後の国家にとっては、多様化と優生学的に優秀な子孫が出来る。我々日本人から見て白人のイメージは、背が高く、金髪で、運動能力に優れた人々。ところが、彼らは雑種であって、氷河期が来ても生き延びられるような掛け合わせ遺伝子をもって生まれた。そのゴチャマゼ文化。「あらゆるモノを好きなだけ」が、バイキングの語源だろう。もともと「バイキング」とは「海賊行為」を意味する。彼らは喫水の浅いヨットのような船で食料の豊富な土地にやって来る。そして干潮の時、浅瀬に乗り上げる。そして、略奪の限りを尽くし、潮が満ちて来る頃には船で帰って行く。干潮満潮の時間制限を守らないと逃げ遅れ大変な事になる。つまり彼らの遺伝子には、時間制限感覚があるのだ。 この「あらゆるモノを好きなだけ取る」事と、時間制限がある事が「バイキング」の基本理念だとしたら、北欧商法もこの基本理念に合致している。彼らは、普通なら捌ききれない程の量を一度に買い付ける。時間制限は厳しく、期日までに品物が揃わなければ、後はいらないと言う。どうも、第3国(東欧、ロシア?)への再輸出らしい。旧社会主義国家は、予算が使える時期までに納入しないと、それ以降は硬く門戸を閉ざしてしまう。 |
それに、東欧、北欧の農業は、気象変動のリスクをもろに受ける。短い夏が冷夏だったら、農作物は壊滅状態。収穫期の直前まで産業界は購入決定をしないで、収穫できたら全産業が一斉に動きだす。冬将軍の訪れとともに、すべての産業は凍結する。鉄のカーテンが存在した時代は、北欧相手の貿易とは、こうしたリスキーな商売だった。 なぜバイキングと東欧ロシアなのか?それには歴史的背景がある。かつて、彼らは喫水の浅い「バイキング船」で川をさかのぼりロシアまで行った。北欧からロシアは近いのだ。もともと「ロシア」の語源はノルマン人の言葉から出てきたものだ。 北欧の環境は厳しい。ここに暮らす民族は、自分たちは豊かな土地へいって略奪する権利があると思うに違いない。しかし、彼らは敬虔なキリスト教徒に改宗した。約束と時間は厳格に守る。要領さえつかめば、良いお客さんとなる。約束も時間も守らないラテン気質とは対照的である。厳しい気候と生活が、彼らの質実剛健な精神を生んだ。バイキング商売で、彼らから裏切られる事は一度もなかった。 澄んだ青い眼で相手を見つめ、自分の主張をよどみなく話す彼らに接すると、日本人が持っている「バイキング」の野蛮なイメージは消えていた。
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